相続とは

相続とは、人の死亡により、亡くなった人の権利と義務を相続人に承継することをいいます(民法896条)。財産の金額にかかわらず、相続はすべての人に発生します。

相続人とは、亡くなった人の権利と義務を引き継ぐ地位にある人のことをいい、民法で定められています。これを、法定相続人といいます。一方、亡くなった人のことを、相続された人という意味で、被相続人といいます。

亡くなった人の権利と義務を、相続財産といいます。
不動産や預金や株式といったプラスの財産だけでなく、借金や保証債務といったマイナスの財産も全て相続財産に含まれます。

相続人は、相続の開始があったことを知った時から3カ月以内に、単純承認、限定承認、相続放棄のいずれかを選択しなければなりません(民法915条)。

相続の開始

相続は、人の死亡によって開始します(民法882条)。
民法上の死亡には、自然死、事故死などの死亡の他、民法的に死亡したものとみなす擬制的な死亡、失踪宣告も含まれます。

失踪宣告には、普通失踪及び特別失踪の2つがあり、普通失踪は、人の行方がわからず生死が不明で、最後に生存が確認されてから7年以上経過した場合、特別失踪は、船舶事故等の危難が去ったあとも1年以上生死が不明な場合に、利害関係人の請求に基づき、家庭裁判所によって、その人が死亡したとみなされ(扱われ)ます。これにより、その人は死亡したものとみなされ相続が開始します(民法30条、31条)。

複数の相続が開始した場合

例えば、被相続人Aさんには妻Bさん、息子aさんがいて、aさんには妻bさんと子cさんがいるとします。

Aさんが死亡し、相続が発生した後、間もなく息子のaさんが死亡した場合

Aさんの相続において、aさんが相続するはずであった遺産を妻bさんと子供のcさんがaさんの相続人としての権利と義務を引き継ぎます。
つまり、相続人は、妻Bさんと、息子aさんの妻bさんと子cさんの3人になります。

Aさんより先にaさんが死亡している場合

Aさんの相続において、aさんの相続人としての権利と義務をaさんの子cさんがaさんに代わって相続します。(代襲相続といいます。)
つまり、相続人は、妻Bさんと、息子aさんの子cさんの2人になります。

このように、Aさんとaさんが亡くなった順が異なると、相続人となる人が変わってしまうのです。そのため、相続においては、いつ亡くなったのか、どちらが先に亡くなったのかが、とても重要になってきます。
しかし、事故や災害で死亡した場合で、どちらが先に死亡したのかわからない場合もあります。そこで民法では、その場合、同時に死亡したものと推定しています。これを同時死亡の推定(民法32条の2)といい、その間には相続関係が発生しないものとしています。

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