文化放送『くにまるジャパン 極』に中原俊明代表弁護士が出演/505回テーマ 「相続のはじめの一歩」編 2018年12月04日

代表の中原です。

今朝の『くにまるジャパン 極』では、「相続のはじめの一歩」というテーマでお話してきました。もし、家族の方が遺言書を遺さず、何も言わずに亡くなった場合、財産がどれ位あったのかを調べる必要がありますが、分かりやすいのが銀行などの通帳です。

通帳を見れば預金残高が分かりますし、保険料支払いの記録などがあれば生命保険をかけていることもわかります。証券会社とのやり取りがあれば、株式や投資信託があるかも、と推測できます。また、大金を引き出した記録があれば、その行方がどうなったのか、調べる必要も出てきます。

そのため、例えば、親と同居していた長男と、別に暮らしていた次男の間で相続争いが起きたりすると、次男のほうが、「兄貴が通帳を隠してるんじゃないか」と疑ったりする厄介なケースが出てきたりもするわけですが、そうなったとしても焦る必要はありません。相続人であれば、銀行に対して「預金の動きがわかる資料を出して」と請求することができます。以前は、相続人全員でこの請求をする必要がありましたが、制度が変わり、一人でもできるようになりました。

家や土地など、不動産を調べる場合は、市町村役場にある「固定資産課税台帳」という資料を見れば分かります。これは、税金をかけるとき、どこにどの財産があるかということを把握するためのものです。閲覧したいと請求すれば取り寄せることができるのですが、戸籍謄本などの証明書類が揃えば、相続人一人で請求することができます。

マイナスの財産、借金が残っている場合もありますが、隠している場合もあるため、まずは大切なものをしまっていそうな場所を調べて、契約書やカード、利用明細などを探したり、借金やクレジット情報などを管理する信用情報機関に情報開示を求めることもできます。信用情報機関の加入業者と取引があれば、そこから借金しているか、あるいは保証人になっているかどうかを調べることができます。

面倒に感じるかもしれませんが、亡くなられた方の財産の種類や価値をきちんと調べないと、相続人への「名義変更」を行うことができません。手間はかかりますが、財産の調査は必ずやる必要があります。そして、調査が終わったら、結果を目録にして、「遺産分割協議」に備えます。これでようやく、「相続」のスタートラインに立てた、と言えます。

【出演情報】
◇日時
 毎週火曜 9:45~
◇放送局
 文化放送(関東エリア)
◇番組名
 『くにまるジャパン 極』
◇コーナー名
 「得々情報 暮らしインフォメーション ホームワン法律相談室」
◇505回テーマ
 「相続のはじめの一歩」
◇出演
 番組MC 野村邦丸さん
 番組パーソナリティ 鈴木純子さん
 法律事務所ホームワン 中原俊明 代表弁護士

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