文化放送『くにまる食堂』に中原俊明弁護士が出演/702回テーマ 「遺言書(ゆいごんしょ)の書き方」編 2022年10月12日

弁護士の中原です。

今回は、「遺言書(ゆいごんしょ)の書き方」についてお話してきました。


「遺言」は、一般的には「ゆいごん」と言いますが、法律では「いごん」「いごんしょ」という読み方をします。家族に無用な争いの火種を残さないためにも、言書があるとないとでは大違い、相続のトラブル回避には不可欠なものです。

どのようなところに気を付けて書けばいいのかというと、まず、配偶者や子供など、相続人である方に財産を引き継がせる場合、例えば「誰々に、この財産を相続させる」と書けば良いです。ポイントは「相続させる」という文言で、これで遺産の名義変更手続等がし易くなります。

次に、孫など、引き継がせたい相手が相続人ではない場合、孫は相続人ではないので「相続させる」とは書けませんので、遺産の「遺」に贈り物の「贈る」と書いて「遺贈する」という表現になります。文字通り、遺言による贈与という意味で、このやり方で、相続人以外に財産を残すことが可能です。

遺贈すると、本来の相続人の取り分が減ってしまうので、孫ならまだしも、家族以外の人や福祉団体に贈る場合、遺贈の義務者である相続人が、協力してくれないことも考えられます。そこで手続きを思い通りに進めてもらうために、「遺言執行者」を遺言書で指定しておくことができます。

「遺言執行者」は、法律上は誰でもなれますが、法的な手続を進める必要があるため、弁護士など専門家を指定することも多いです。遺贈のない、相続人が相続するだけという場合は、遺言執行者を指定する必要はなく、相続人だけで手続を進められます。

遺言書の書き方ですが、手書きでも大丈夫です。ただ手書きの場合は、法律で決められたルールに違反する可能性があり、そうなるとせっかく書いた遺言書も無駄になってしまいます。安全を期すなら公証役場で「公正証書遺言」を作成しておくことで、書き方の間違いや、紛失してしまう心配もありません。また遺族が問い合わせれば、公正証書で作った遺言書があるかどうか、調べてもらえます。

ただ、公正証書遺言を作成するには、数万円の費用がかかりますから、たとえば「妻に全財産を相続させる」といった単純な内容なら、手書きで十分だと思います。手書きの遺言書を法務局で保管してくれる制度もありますから、利用されるのも良いと思います。その際の手数料は3900円となっています。

また、子供がいない夫婦の場合、兄弟姉妹や甥・姪が相続人になることが多いですが、この人たちには、配偶者や子供には一定割合保証される遺留分がないので、お互いの配偶者に「全財産を相続させる」という遺言書があれば、問題なく財産を受け継ぐことができますのでお勧めです。ただ2人で1枚の紙に遺言書を書くことは禁じられているので、どんなに仲良しでも、別々の紙に書く必要があります。

財産を何人かいる子供のうち、1人だけに遺すと遺言した場合、遺留分の点で、家族間でトラブルになる可能性が高いですので、特に注意が必要です。遺言に関しては、事前に弁護士など法律の専門家にご相談することをお勧めします。

◇日時
 毎週火曜 11:31~
◇放送局
 文化放送
◇番組名
 『くにまる食堂』
◇コーナー名
 「日替わりランチ ホームワン法律相談室」
◇702回テーマ
「遺言書の書き方」
◇出演
 番組パーソナリティ 野村邦丸さん
 法律事務所ホームワン 中原俊明弁護士

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